竹とは?
| 何種類ある? |
鈴木貞雄博士は、著書「日本タケ科植物総目録」(1978年、学研)で、
それまでに発表された数百種類のタケ・ササ類を整理され、300種類
以下にまとめられました。 また、著名な竹類分類学者 室井 綽博士は多くの著書の中で「我が国 には600種類ある。」と主張されています。 |
| ずいぶん違うが? | これらの違いは、「属・種・亜種・変種・品種」などを植物学的にどの ように考えるかによるものです。したがって、どれが「正しい」とか 「間違っている」と言うようなことではありません。しかし、一般市民の みなさんには、やはり分かり難い状況にあるのは事実です。 |
| 私の考えは | 私の専門分野から竹類の種類を考えますと、「竹類という植物は、 まだ進化の途上にある地球歴史的に新しい植物であるため、いろいろな 突然変異が起こりやすく、したがっていろいろな<変わりモノ>が現れ るのではないか」と考えます。その<変わりモノ>を分類学的にどのよ うに扱うかによって「種類の数」に大きな違いが生じると言えましょう。 |
| 竹? 笹? |
我が国では、竹類を「竹」と「笹」に分けて呼ぶのが一般的ですが、
一般市民にとって「竹」と「笹」はどう違うのかとまどいがあります。
事実、私に対する質問で一番多いのは、「これは、竹ですか?
笹ですか?」です。 では、「竹」と「笹」はどこがどう違うのかのいうことになりますが、 これについては、学者間でかなり見解が異なります。その異なる見解の代表的 なケースを紹介します。 まず、鈴木貞雄博士は「タケ類、ササ類というのは分類学上の区分では なく、あくまでタケ科の便宜上の区分にすぎない。分類学上の類別は 属 genus を単位とする。」と述べておられます。つまり、「竹」とか 「笹」というのは、学問的には意味のないことと主張されているの です。 一方、室井 綽博士は「地下茎があって稈が散生し、筍は生長後、 竹の皮が脱落するものを「竹」、竹の皮が腐るまで竹稈に付着し ているものを「笹」、地下茎がほとんどなく、稈が叢生する(群 がって生える)熱帯産のものを「クランプ・バンブー」と提唱さ れています。 |
| そこで、私の答えは | 「竹類を学問的に竹と笹に分類することには賛成ではない」と前
置きした上で、室井 綽博士の学説を説明することにしています。 このような「答え」では、言い逃れのようですが、両学者の学説にそれぞれ 理解できるところがありますので、致し方ありません。 |