
1978年10月〜翌年9月放映 原作:小山内薫 製作:グループタック
ある日、近所の天神さまにお祭があるので、私は乳母をせびって、一緒にそこへ連れて行ってもらいました。私は乳母に手を引かれて、あっちこっちと見て歩く内に、ふと社の裏手の明き地に大勢人が集まっているのを見つけました。
そばへ寄って見ると、親子らしいお爺さんと男の子が立っていて、それが大勢の見物に取り巻かれているのです。
「ええ。お立ち合いの皆々様。わたくしは皆様方のお望みになる事なら、どんな事でもして御覧に入れます」すると見物の一人が、大きな声でこうどなりました。「そんなら爺い、梨の実を取って来い」
ところが、その時は冬で、この寒空にこの土地で梨の実を手に入れる事は出来ません。
「わたくしは今梨の実の沢山になっているところを知っています。それは」と空を指さしまして、
「あの天国のお庭でございます。ああ、これから天国のお庭の梨の実を盗んで参りますから、どうぞお目留められて御一覧を願います」
爺さんはそう言いながら、そばに置いてある箱から長い綱の大きな玉になったのを取り出しました。それから、その玉をほどくと、綱の一つの端を持って、それをいきおいよく空へ投げ上げました。
まんがこども文庫というと、日本昔ばなし同様、動画でみせるというより、ストーリーでみせるという感じでした。また、割と音楽にも凝っていて、日本の現代音楽家のBGMが流れ、結構お気に入り。
なかでも、『梨の実』は、画面にただよう独特の不気味な雰囲気が群を抜いていて、友達にビデオを見せまくった記憶があります。
あのビデオどこにいったかなぁ…